中編二本のあいだに短編を一本はさんだ、三本の青春映画の作品集。
「胸が苦しくなるくらいの切い恋」とか。
「一生忘れられない運命の出会い」とか。
そういうの、全然ありません。
そのかわり。
骨とか毒とか、ひとつまみのカスタネットとか用意しました。
そしてなにより。
メディアにはそんなに顔を出さないけれど、
この不思議世界に圧倒的な説得力を持つ、絶妙な俳優さんたちがいます。
読み解く楽しさ、あります。笑える可笑しさ、あります。
9月の池袋の映画館で、毎晩一回だけ、一週間だけの上映。
とある高校の不思議な生物教師をめぐる、生徒と同僚教師の物語。
人の気持ちに気づけない彼には奇妙な重力があり、いつしかさまよえる小惑星がその引力圏に惹かれてゆくように、女たちが集まってくる。
骨を煮て、骨を組み立てる。
誰もいないプールから、午後の理科実験室、そして太平洋を望む浜辺へ。
さまよえる小惑星たちの、ひと夏の軌跡。
2023年の夏、世界を覆ったあの悪夢のような疫病が収まった夏に、本作は制作されました。撮影現場ではカメラ前に立つ俳優以外はマスクをつけるのがまだ普通だった頃。ひどく暑い日々の中で制作された本作品。
都内の高校の風情ある理科実験室を拝借しての撮影、そして千葉県外房の海辺の町でのロケ。
灼熱の中での撮影でしたが、不思議とどこか冷えた空気を感じる世界観に、たくさんの映画祭で賞をいただきました。
主演:根津茂尚/安川まり/宮原俐々帆
撮影:蔦井孝洋 照明:石田健司 美術:原田恭明/伊藤優美 録音:杉田知之 衣装ヘアメイク:三上早苗/冨田愛美
音楽:橋本晋也 編集:菅原大典/谷口悠一 DIT:加邉裕深 グレーディング:北山夢人
「骨には、愛があるんです」 それはうそぶき? それとも情熱?
心の底が読めない男に恋する女。そしてそこに現れる謎の女子高生。わずかに触れ合う心の動き。
白い骨と青い空の間でつかの間、大人たちが不器用に生きる。
これはちょっと変わったラブストーリー。
深骨と同時制作された短編作品。同じ世界を共有するものの、異なるテーマを描いたスピンオフ。
撮影ギリギリまでシナリオが完成せず一時は完成も危ぶまれましたが、
出来上がってみると、そのチャーミングな世界観に多くのご評価をいただくことができました。
俳優たちの透き通るような演技もまた、本作の魅力です。
主演:根津茂尚/安川まり/宮原俐々帆
撮影:蔦井孝洋 照明:石田健司 美術:原田恭明/伊藤優美 録音:杉田知之 衣装ヘアメイク:三上早苗/冨田愛美
音楽:橋本晋也 編集:菅原大典/谷口悠一 DIT:加邉裕深 グレーディング:北山夢人
世界を救う。そのために必要なものは、毒と音楽だ。
疾走する青春は、時にコミカルで、そしてセンチメンタル。
いつか失笑で終わる日があっても、今この瞬間、ただひたむきにカスタネットを鳴らせ。毒を売れ!
節田組初の原作付きとなる本作。原作は劇団「あひるなんちゃら」の舞台劇。たくさんの登場人物が現れる群像劇でありかつ、過去と現在が交錯する、一見すると複雑な構造の物語。
しかし、俳優のコミカルかつ真摯な熱演にいつしか物語りに引き込まれ、その複雑ささえも魅力に昇華することができました。エンドロールが上がってくる時、あっという間の展開に驚く傑作をぜひ、その目で。
出演:根津茂尚/今川宇宙/隅田滉太郎/てっぺい右利き/用松亮/宮原俐々帆/川久保晴/辻凪子/亀井理那/安川まり
原作:あひるなんちゃら「毒と音楽」関村俊介 撮影:蔦井孝洋/ジョン・ユル 照明:石田健司 美術:原田恭明/伊藤優美 録音:北原慶昭/杉田知之 衣装:三上早苗 ヘアメイク:森ちひろ
音楽:橋本晋也 編集:菅原大典/谷口悠一 DIT:加邉裕深 グレーディング:北山夢人
節田 朋一郎 Tomoichiro Setsuda
プロフィール
1974年 宮城県仙台市生まれ。
2014年のADFEST 受賞を機に、ディレクターとして本格的に活動を始める。
東京、札幌の両都市で、TVCM、web ムービーなどを中心に活動中。
はじめまして、節田と申します。普段はCMなどのディレクターをしています。
が、これまで何年かに渡って、ずっと自主制作で短い映画を作ってきました。
いくつかのコンペに出品し、イベント等で上映していただく機会がありましたが、今回シネマロサさんのご厚意で、初めて劇場にて「短編集」として上映させていただくこととなりました。
映画祭のような業界関係者が集まる機会でなく、一般の方々に向けてチケットを買っていただき、ご覧いただくことにとても緊張しています。
上映期間中は毎日劇場におります。
ぜひ皆様のご感想を、生のお声で聞かせていただければと思っています。
劇場でお会いできることを楽しみにしております。
よろしくお願いします。